焼き肉が食いたいということで、GoogleMapに聞いてみると歩いて行ける距離に焼き肉屋がある事を発見した。
行ってみるとそこは・・・昔ながらの民家をお店にしたような焼き肉屋でありました、その焼き肉屋に生息する人達とはいかなるものか。そして、その店の雰囲気とはいかに。
確実に常連であろう人達とちょっと厳しい店主がいる
店に入ると、店主(お姉さま)は一人である。そして、カウンターにはどこからどう見ても常連さんと思われる男性が3名座っている。
店に入った瞬間に視線を向けられるが、そんな視線は無視して店内へ入っていく。
座敷らしきスペースもあるが、そちらは電気すらついていない、店主にカウンターを促されて座るのであるが、端っこの席に座ったら店主から
「そんな端っこすわらんともっとこっち寄ってちょうだい」
と注意を受けてしまった。
なんとも久しぶりの感覚である、最近はどのお店もサービスが良くなったものである、自分の座る場所に苦言を呈される事などなかなか味わえない。
なぜ端っこがダメだったのか、恐らく配膳するのがめんどくさいのであろう。
しょっぱなから最近味わえない感覚を体験し、席に座る。
メニューはカウンターの上部壁の表示から選ぶタイプ
もちろんカウンターのそれぞれの席にメニューなどは存在しない、壁にメニューが貼り付けてあるのでそこから選んで注文するタイプである。
とりあえず、瓶ビールを注文する、たしか1本450円であっただろうか、安いのだろうか?よくわからない。
その後肉を2種類ほど注文し、ついでにオイキムチも注文したが、その時に店主が
「はー」
とため息をついたのを私は見逃さなかった、後で聞くとオイキムチはどうも今日はなかったそうなのである、要するに私が注文をミスったわけである。そう、店主は悪くないのである、無いものを注文する私のミスである・・
お通しもでてくるし野菜はサービスであった
お通しとしてキャベツの千切り多めのサラダが出てきた、ついでに野菜もサービス?なのか分からないが出てきた。
焼き台は昔なつかしの卓上ガスコンロのようなものである、煙吸い込み機もなにもない、煙は吹きっぱなしである。
点火はガス栓を開けてチャッカマンでつけるという原始的な構造であり、火力調整はガスの供給量を調節するというシンプル設計である。
何とも懐かしい思いをしながら肉を焼いていたのであるが、当然のごとく店主からお声がかかる。
「その肉はあんまり焼いちゃだめよ」
しっかりと我々の行動を見ていてくれて美味しく食べる方法を教えてくれるのである。
しかも店主が手持無沙汰になると、我々の肉を焼いてくれる時もあるのである、まるで韓国焼き肉のようである。
しかも、ひっくり返すときに一度素手で肉をつかんでひっくりかえしていた、とんでもないお姉さんである。
お味はというと、まあ普通に焼き肉であるから美味しいに決まっている、ビールも瓶ビールであるから美味しいに決まっているのである。
これをアットホームと言わずしてなんという
最初こそあまり話しかけてこなかったが、慣れてくると店主も話しかけてくるようになる、そして、お決まりのように常連さんも話しかけてくるのである。
店主のご機嫌の取り方やら、当日は花火大会の日であったので花火の様子であるとか、まさに他愛ない話を和やかに話せるなんとも雰囲気のよい空間である。
このような空間が苦手が方もいらっしゃるだろうが、それは自分の受け取り方次第であろう、その場を楽しもうと思えば楽しめるものである。
今回の私のコンセプトとしては謎の店に行ってみよう企画であるからして、十分に満足できるお店であった、店主はこの道37年のベテランのお姉さまである。
常連さんも50歳くらいであろうか、突然電話をしたかと思うとさらに常連さんが現れるという循環が出来上がっていた。
ただし、一緒に連れていく相手は選んだほうがよいであろう。
お世辞にも店内は綺麗とは言えないし、接客態度はもちろんアバウトである、私は中国出張などで、お店のサービスがどのようであっても動じない心を持ち合わせているが、慣れていない人には衝撃的かもしれない。
どこにでも行ってみるものである
性善説を信じるわけではないが、だいたいの人は優しいものである、常連さんの巣窟となっている店は排他的なイメージがあるかと思っていたが、実際に行ってみるとそんなことはまったくない。
常連さんや店主さん、みんなが仲がよいので雰囲気としてや柔らかいイメージに包まれている。
その場で食べる食事というのは、昔懐かしの家庭や親族の集まりのようなイメージを抱けるのかもしれない。
独りで食べる飯よりみんなで食べる飯の方がうまい、このことをかんじさせてくれる、謎の焼き肉屋でありました。
ぜひ、常連さんが常にいそうな焼き肉屋や居酒屋に行ってみてはいかがでしょうか、その雰囲気に癒されるかもしれません、参考になれば幸いです。
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