一人暮し月15万円以下で毎日楽しく暮らすには、ある条件が必要です。

一人暮らし月15万円以下で毎日楽しく暮らすという本を読みました。

何人かの一人暮らしの女性の暮らしが紹介されています。

正社員の身分もいれば、派遣社員の身分もいれば、パートの身分もいれば、年金受給者もいる、という日本の身分社会を網羅したなかなか渋い書籍になっています。

彼女達に共通するのは、

・一人暮らしである事

・月１５万円以下で生活していること

であり、最大の共通点は、

・SNSやブログで多くのフォロワーやPV数を獲得している、いわゆるインフルエンサーである

という事です。

インフルエンサーである、という事を抜きにして、彼女達が一人で楽しく暮らしている事を定義できないはずですが、そのことについては書籍内で語られる事はありません。。。

私も元一人暮らしの節約家の端くれでしたから、彼女達の節約術を見ても、

ああ、私もやってたなぁ・・

くらいにしか思いません、もし、節約術に疎い人であれば参考になる内容も多々あるでしょう。

それらの節約術の中で最も私が感心、というか疑問に思ったのが、

・月の食費１万円以下

というものです、私が一人暮しをしていた時には食費は交際費も含めて5万以上はかかっていたので、一体どうなっているのか？と感じましたが、答えは簡単でした、彼女たちは、

・自炊をしまくり、ほぼ外食をしない

という戦略をとっていました、外食をしなければ、、そりゃあ月１万も可能でしょうよ、、と参考になるのかならないのかよくわからない内容でした。

というのも、、外食をしないというのはどういうことかというと、

・まったく外（他者）とのつながりを持たない

という事になります。

人間というのは一人で生きているように見えて、実はそんなことなくて、多くの人達の影響を受けて生きながらえております。

完全に一人というのはあり得なくて、誰かとのつながりがあるから生きていけるのです。

実際に私が一人暮しをしていた時には、ある程度一人で飯を食う事はしていましたが、はやり、誰かと一緒にお酒を飲んだり、誰かと一緒に外で飯を食う、という繋がりがあるからこそ一人暮しでも狂う事なく生きていけました。

となると・・・書籍に登場する彼女達は一体どうなっているのか？？という疑問が湧き上がってきます。

本の中では、自分らしい生き方がどうのとか、、やりたい事だけをやっている自分がどうのとか、、いろいろとそれっぽい話が出てきますが、最大の理由については付言されていません、それは

・彼女達がインフルエンサーで承認欲求が満たされまくっている

という事実です。

現代においてSNSなどによる承認欲求はものすごい力を人間に与えてくれます、SNSでの反応は普段誰かと過ごす事よりも、もっとものすごい承認欲求を満たしてくれる、らしいです。（私はSNSでまったくハネませんのでダメでした・・・笑）

インスタフォロワー数万だの、YouTube登録者数数万だの、ブログPV数十万だの、すでに彼女達はネット空間において評判という評価を受け取っているのです。

SNSの強力な評判を手にした彼女たちは、はっきりいってそれだけで人間に必須ともいえる承認欲求を満たされています。

だから、彼女達は一人でも満足して、外食もせずに、月１万の食費でカツカツした生活でも楽しい、好きな事をしている、といって満足したふうを装って、いや、承認欲求が満たされているから本当に満足しているのです。

本を作る側としては、ある程度世の中に認知された人達でないと説得力が無いのはよくわかりますが、、本人達がインフルエンサーである事を抜きにして話をすすめるのは、ちょっと違うと感じるのも事実。

YouTubeからの収入もありますが、、、と書籍にはちょろっと書いてありますが、数万人登録者がいれば収入は月１０万円以上でしょう、副業で１０万円以上を稼ぐひとが、月１５万円以下で暮らしていれば、そりゃあ余裕があって楽しいに決まっています。

本当に月１５万しか手取りが無くて、毎日毎日働いて、１５万円以下でしか暮らせない人が、本当に楽しく生きているのであれば、それを紹介してもいいでしょう。

そんな人はいないのです、一人暮しをやってみればわかります、私は一人暮らしの時に月１３万くらいで生きた事もありますが、それでも飲み代は３万はかかります、誰かと一緒にいなきゃやってられないんです。

書籍の中やSNS上にある満足した人間にあこがれるのは気を付けましょう、そのキラキラ感は必ず加工されています。

今回の書籍でいえば、SNSの承認欲求という一番大事なモノが排除されています。

キラキラした場所で紹介されるのは、成功した人間だけです、今回はSNSで成功した人間が紹介されているだけであり、その裏では、まったく成功せずに散っていったモノ達の躯が無数に存在している事を忘れてはいけません。

そう、私もその一人ですから・・・

彼女達の並々ならぬネット関連へ対する努力と才能を抜きにしては、現在の楽しい生活はあり得ない、という事を書き添えておきます、誰もが節約すれば月15万円以下でも楽しく生きられるわけではありません、そこに至るには、努力と根性、そして、才能が必要なのです。

素晴らしい努力と才能を発揮されている彼女達、尊敬ですわ。。