新入社員を数年かけて教育するという幻想、数年後その人おらんで

何かの書籍か記事で読んだ、

・人材を拡充して売り上げを増大させる、その為に新入社員を入れて5年かけて教育していく

と言う内容だ。

この文章を読んで私が思った事は、、

”5年後その人いないでしょ”

ということだ、今の時代、5年生存率(勤め先に居続ける)をどのくらいで見積もっているのだろうか、ものすごく違和感を感じる。

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教育の必要な職種とそうでない職種

上記の新人を教育する、と言うお話は営業人員のお話であった、確かに、仕事として技能と経験が必要となる職種に関して言えば、数年の修行期間のようなものが必要となるだろう。

しかし、私の勤める会社を見回してみたときに思った。

数年もかからないとできない仕事ないやん。

ということなのだ、私が勤める会社は製造業である、そして、私のいる部署はいわゆる生産部と呼ばれる部署であって、部品を買い、製品を作り、出荷する、という仕事をやっているわけだ。

・・・このプロセスに特別な技能は必要ないのだ。。

実際に私のいる部署に新入社員が入ったのであるが、3か月で私のいる部署の仕事はほぼできるようになった。

しかも、言ってしまえば最初っから私のいる部署の人達より出来る事が多い状態だった。

このような状態では新人にする教育というのは、会社の仕組み、会社のやり方、を教えるだけなのだ。

これを教育とは呼ばないだろう、営業人員がモノを売れるように教育するのとはわけが違う、製造業のような場所には、長い期間の教育を必要としない仕事がごまんと存在するのである。

特別な技能を手に入れる人は辞めていくだろう

そんな製造業の現実ではあるが、それは商品を作る現場のお話である。

これが設計者となると少し話は変わってくる、物を作る為の技能は特に教育は必要なく、それこそマニュアル通りにこなすだけである。

しかし物を生み出すという技能は身に付ける為の期間が必要となるだろう。

ただ、この技能を身に付けた先にある物は何かというと、

・独立して物を生み出す

・他のもっと条件のよい場所へ移っていく

という動きが起きていくのである。

モノを生み出す為の技能というのは貴重だから、ある程度どこでも通用する人間になっていくわけで、会社としては非常に有益な存在に育っていくわけだが、この意味するところは世の中全体として有益な存在となるわけだ。

その結果は、育てたはいいが会社を辞めていく、という事態に陥っていく。

新入社員教育とは、世の中を教える事

私の勤める会社も高齢化が激しく進んでいる、新人が入ってきたときに上司から言われる事は、

「しっかり教育してな」

的な事を言われるのであるが、私はいつも思う。

”いやいや、特に教育の必要のない部署で教育もくそもないでしょ、でもって、新人さんは多分数年後辞めてるよ”

ということだ、このような状況に置いて、新人に教育をし続けるという事に意味があるだろうかといつも感じている。

それならばどうすべきかと言うと、新入社員には会社の仕組みを適度に教えたあとは、世の中の現実や普遍的な内容を教える事が重要なのだと思う。

現実を知った上で、今の勤め先の仕事に応用したいのであればすればいいし、他の会社へ移っていくのもよい、または自分で独立するのもいいだろう。

その会社でしか通じないローカルルールを教え続けるのは新入社員の為にもならない。

世の中全般で通じる思考や技能をできれば教えていければいいのだろう。

野望に満ちた職種ではなく裾野のお話

今回のお話は野望に満ちた大変高額な案件などを扱っているエリート達のお話ではない、中小企業のゆるい環境でのお話だ。

ものすごいレベルの高いエリート達の仕事を私は目の当りにしたことはない、得られるのは書籍からの情報のみだ、そこで繰り広げられるのは恐ろしい程の仕事のプレッシャーと達成した時の達成感、そして、高額な報酬である。

私がいるのはそのような世界ではない、そもそもエリートの世界では教育ではなく、自分で学んでいくのが当然とされる世界だ。

結局は自分で学ぶしかない、「新人を教育してな」と上司は言うが、出来る奴はほっといても自分をあっという間に追い越していく。

会社を維持する為にはある程度の人員が必要なのは分かる、ただ、その為に人を採るのはよいが、どのくらいの生存率を見込むのか?が重要だろう。

残るかどうか分からない、そんな人達に資源を投入するよりも、もしかしたら、誰でもできるように完全マニュアル化をする方がいいのだろう。

人に頼らないシステムがやはり求められている

勤め人
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ミドフォーミニマリストの独り言

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